GPSRが求める内容 — レビュー用の下書きとして作成
オンラインでの販売の申出について、GPSR第19条は、製造者の名称、郵便住所および電子連絡先と、製品を識別する情報を求めています。製造者がEU域内に所在しない場合は、責任者の名称、郵便住所および電子連絡先が必要です。製品に該当する警告または安全情報も、消費者が容易に理解できる言語で表示する必要があります。
Doc2Shelfは、仕様書、安全データシート、ラベル表示ガイドから利用可能なフィールドを抽出し、不足箇所をレビュー対象として示し、構造化されたGPSRブロック案を作成します。そのブロックを商品情報に使用またはエクスポートする前に、どのフィールドが製品に該当するかを人が判断します。
大規模カタログ全体での一貫性
GPSR対応は規模が大きいほど難しくなります。Doc2Shelfは繰り返し利用できる構造を採用しつつ、製造者の所在に関する条件と製品固有の警告を分けて扱うため、レビュー済みの安全情報をカタログ全体で一貫性があり監査可能な状態に保てます。
コンテンツハッシュを使用した人間によるレビューゲートにより、安全情報が正しいと確認されるまで、何も公開またはエクスポートされないようになっています。
GPSRにとどまらず:EUおよび米国向けの宣言書の下書き
GPSRは、コンプライアンス対応全体の一部です。同じレビュー済み製品データから、Doc2Shelfは該当するEU・米国向け適合宣言案、個別の宣言ラベル、後続実装用のDPP準備用構造化JSONを作成できます。各出力は、製品と市場の要件に照らして人が確認します。
GPSR情報ブロックに含まれる内容
GPSR情報ブロックは、製品レコードから作成される出品情報のセクションです。各項目は、第19条の要素、または製品自体に関する関連要件に対応しており、それぞれサプライヤー文書で通常記載される場所があります。値が通常どこから来るかを知っておけば、レビュー担当者はどこを確認すればよいかが分かります。
第19条(c)で求められる製品の画像は、テキストブロックの一部ではなく出品情報の画像として扱うため、出品情報のほかの部分とあわせて確認してください。
GPSRブロックの内容と、データの主な出どころ| ブロックの項目 | サプライヤー文書での主な出どころ | 出品情報への表示 |
|---|
| 製造者の名称、登録商号または登録商標 | データシートのヘッダーまたはフッター、ラベルのデザインデータ、適合宣言書、SDSの第1項 | 表示する — 第19条(a) |
|---|
| 製造者の郵送先住所と電子的な連絡先 | ラベルのデザインデータ、取扱説明書の裏表紙、SDSの第1項、サプライヤーの連絡先ページ | 表示する — 第19条(a) |
|---|
| EU域内の責任者:名称、郵送先住所、電子的な連絡先 | ラベル、梱包、またはサプライヤーの別の声明に記載された、輸入者や代理人の情報 | 製造者がEU域内に設立されていない場合 — 第19条(b) |
|---|
| 製品の種類と識別子(型番、バッチまたはシリアル番号の形式、GTIN、SKU) | データシートのタイトルと注文表、定格銘板、梱包のデザインデータ | 表示する — 第19条(c) |
|---|
| 警告と安全情報 | 取扱説明書の安全の章、ラベルの警告、SDSの危険有害性情報と注意書き | 該当する場合 — 第19条(d) |
|---|
| 輸入者の情報 | 梱包のデザインデータ、またはアカウント設定に保存した既定の輸入者 | 出品情報への表示は任意。第11条(3)により、製品、梱包、または添付文書への記載が必要 |
|---|
GPSR情報の不足を知らせる仕組み
サプライヤー文書に、すべての情報が揃っていることはまれです。下書きに必要な値が文書に見当たらない場合、Doc2Shelfは推測ではなく、「[REQUIRED: manufacturer electronic address]」のような目立つプレースホルダーを記入するよう設計されています。プレースホルダーにより、レビュー担当者は、何が不足していて、ブロックのどこに入るべきかを正確に把握できます。
各抽出結果には、信頼度スコアと網羅性スコアも付きます。どの製品を詳しく確認すべきかを示す目安です。抽出された事実は、サプライヤーのPDFの該当ページと引用箇所とともに保存されます。
すべてのプレースホルダーが、法的に必要な情報を示しているわけではありません。製造者がEU域内に設立されている場合、責任者のプレースホルダーは、入力せずに削除してください。責任者の個別の情報が必要になるのは、製造者がEU域内に設立されていない場合に限られるためです。エクスポートには、残ったプレースホルダーを取り除くオプションがありますが、これはマーカーを非表示にするだけで、不足している情報を補うものではありません。まず実際の不足を解消してください。
多言語の警告 — レビュー用の下書き
第19条(d)は、警告と安全情報を、製品が提供される加盟国が定める、消費者が容易に理解できる言語で表示することを求めています。そのため、複数のEU諸国で販売する場合、同じ警告の言語版が複数必要になることがよくあります。
Doc2Shelfは、GPSRブロックを含む出品情報を、レビュー可能な下書きとして100以上の言語に翻訳できます。有資格のレビュー担当者が、各翻訳、特に分野別の法令が定める警告の文言を確認する必要があります。たとえば、玩具安全指令に基づく玩具の警告は、「Warning」または「Warnings」で始める必要があります。翻訳しただけで適合性が確立されるわけではなく、翻訳した下書きも、元の下書きと同じレビューゲートを通ります。
既存のカタログ全体にGPSR情報を後から追加する
GPSRは2024年12月13日から適用されます。第51条により、その日より前に旧一般製品安全指令に基づいて市場に出された製品は、引き続き提供することができます。この経過措置は製品そのものに関するものです。現在も公開されている出品情報に第19条の提供時の情報がどう適用されるかは、規則と欧州委員会のガイドラインで確認してください。それらの出品情報にも情報を後から追加しておくのが、慎重な対応です。
後から追加する場合、Doc2Shelfは、ご利用プランの文書数の範囲内で、サプライヤーのPDFを最大500件ずつのバッチで処理します。実践的な手順は次のとおりです。
- EU向けに公開中の出品情報の一覧をエクスポートし、それぞれをサプライヤー文書と対応付ける。
- 文書をバッチに分けてアップロードし、Doc2Shelfに製品レコードとGPSRブロックの下書きを作成させる。
- 信頼度または網羅性のスコアが最も低い抽出結果から先にレビューする。
- プレースホルダーを解消し、製造者の所在地を確認し、該当しない責任者の項目を削除する。
- 承認したうえで、ShopifyまたはWooCommerceにドラフトとして公開するか、レビュー済みのブロックを他のチャネル向けにエクスポートする。
スプレッドシートでの作業とDoc2Shelfでの作業の比較
GPSRの対応を、まずスプレッドシートで始めるチームは多く、小規模なカタログならそれで十分な場合もあります。以下の比較は、作業の進め方についてのものであり、どちらの方法が適合しているかを示すものではありません。適合性は、情報の内容と、それを確認する人にかかっています。
GPSR情報の準備:2つの作業方法の比較| 作業 | 手作業のスプレッドシート | Doc2Shelfでの作業 |
|---|
| データの収集 | 担当者が各PDFを読み、値を列に入力する | アップロードしたPDFから、値が製品レコードに抽出される |
|---|
| 不足している情報 | 空のセルで、見落としやすい | 下書きに[REQUIRED: …]プレースホルダーが目立つ形で表示される |
|---|
| 責任者 | 行ごとの数式または手動のルール | 条件付きの情報が該当するかどうかを、レビュー担当者が確認する |
|---|
| 他言語の警告 | 別の翻訳プロセスが必要 | 有資格者によるレビュー用の翻訳済み下書き |
|---|
| レビューの証跡 | 自社のプロセスに依存する | コンテンツハッシュを使ったレビューゲート。編集するとレビューは無効になる |
|---|
| ショップへの反映 | コピー&ペーストまたはCSVインポート | ShopifyやWooCommerceにドラフト商品として作成、またはエクスポート |
|---|
| 導入と柔軟性 | 新しいツールは不要で、列の構成も自由 | 新しいツールの習得が必要。構成はDoc2Shelfのレコードに従う |
|---|
Doc2Shelfが行わないこと
Doc2Shelfは、お客様が提供した文書をもとにGPSR情報を準備し、構造化します。GPSRの義務のうち、いくつかは経済事業者が負うものであり、ソフトウェアに委ねることはできません。
- 社内のリスク分析の実施や、製造者の技術文書の作成は行いません。
- 製品の試験や、製品が安全かどうかの評価は行いません。
- 責任者や認定代理人のサービスではなく、EU域内の事業者として代わりに務めることはできません。
- 適合性評価の実施、CEマーキングの貼付、証明書の発行は行いません。
- Safety Business Gatewayを通じた事故や危険な製品の通知、リコールの実施は行いません。
- サプライヤーの記載内容が真実かどうかの検証や、法的助言は行いません。